【物流業界ニュース:「違法状態」改善へ雑誌発売日変更、運送会社の要請で】

【物流業界ニュース:「違法状態」改善へ雑誌発売日変更、運送会社の要請で】
(日本出版取次協会、中国・九州で4月1日発売分から)
拡大を続ける輸送需要と人手不足を背景に、トラックドライバーの長時間労働が社会問題化していくなか、出版取次業界でもこうした運送業界の窮状が引き金となって、出版取次業界内のルール変更を余儀なくされる事例が明らかになった。

日本出版取次協会(東京都千代田区)は11日までに、関東から九州へ向かう幹線輸送業務の委託先運送会社から「現行の輸送スケジュールの緩和」を求められていたこと、その理由が「運行管理・労務管理上、法令違反の状態」にあったことなどを公表した。

ルール変更の対象となったのは、東京から中国・九州地方へ向かうトラックの幹線輸送による輸送スケジュールで、これまで2日かかっていた輸送日数を4月1日以降に発売される商品から1日延ばすことになった。この影響で、中国地方5県では雑誌・書籍ともに発売日が1日遅くなるほか、九州島内の7県では一部の週刊誌の発売日が変更となり、書籍の発売日も1日遅れる。

同協会によると、委託先運送会社から申し入れがあったのは昨年10月のこと。ドライバーの労働時間に関する基準(改善基準告示)に定められている連続運転時間、トータルの運転時間、休息時間、拘束時間などの規定を順守しようとすれば、東京から中国・九州地方まで「2日間で輸送するのは困難」だとして、輸送スケジュールの見直しを迫られたのだという。

出典:LOGISTICS TODAY https://www.logi-today.com/337633

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